除菌の効果はどのぐらい続く?抗菌対策の頻度を解説

除菌・消毒の相場

除菌の効果はどのぐらい続く?抗菌対策の頻度を解説

新型コロナウイルスの感染拡大により、除菌への注目が集まっています。ただ、除菌の大切さはわかるのですが、一度の除菌で効果はどのくらい持続するのでしょうか。気にしすぎるあまり、1日に何度も除菌をするのは面倒です。アルコールもすぐになくなります。

 

知識として必要なのは、除菌の効果と持続時間です。抗菌対策の頻度を確認し、適切な対策を講じましょう。そこで今回は「除菌の効果はどのぐらい続く?抗菌対策の頻度」を解説します。菌の侵入経路と合わせて解説するので、参考にしてください。

 

菌の侵入経路はどこから?

 

菌の侵入経路はどこから?

 

除菌効果の前に、菌の侵入経路について確認しておきましょう。感染経路は次の2種類です。

  1. 垂直感染
  2. 水平感染

 

それぞれを詳しく解説します。

 

垂直感染とは?

 

垂直感染は妊娠中や出産時に親から子どもへ感染することを指します。

垂直感染とは?

  • 妊娠中感染:胎内感染
  • 出産時の感染:産道感染
  • 出征後の感染:経母乳感染

 

垂直感染による病気は「風疹」や「梅毒」「ヘルペス」などがあげられます。新型コロナウイルスの垂直感染が気になりますが、証明はされていません。ただ垂直感染が否定できない事例もあることから、注意喚起されています。

 

水平感染とは?

 

水平感染は、垂直完成以外の経路で感染したものを指します。新型コロナウイルスで注意が必要なのは水平感染です。水平感染は次の4種類に分類されています。

水平感染とは?

  • 接触感染:感染者に直接接触、もしくは物を介して間接的に触れることで感染
  • 飛沫感染:感染者の飛沫を体内にいれることで感染
  • 空気感染:空気中に漂う微細な粒子を吸い込むことで感染
  • 媒介物感染・汚染水、食品や昆虫などを介して感染

 

新型コロナウイルスで注意しなければいけないのが「接触感染」と「飛沫感染」です。特に飛沫感染に関しては、多くのテレビで取り上げられています。飛沫感染を防ぐためにマスクの利用が推奨されてきました。接触感染は、感染者が触ったものを介して感染します。例えば、感染者が咳やくしゃみをした手でドアノブなどを触りました。別の人がそのドアノブを触ると手にウイルスが手に付着します。付着した手で口や目を触ることで感染するのが接触感染です。

 

物に付着したウイルスが、感染力を維持する時間は素材によって異なります。数時間から数日など、素材によって異なる点も注意が必要なポイントです。以前、大臣が紙幣についたウイルスは1週間生きていると発言し注目を集めました。他の研究では紙幣や携帯電話などの表面では、28日間生存するともいわれています

 

飛沫感染や接触感染を防ぐためには、除菌対策が必要です。では除菌の効果はどのくらい持続するのでしょうか。

 

除菌の効果はどのぐらい続く?

 

除菌の効果は一概にどのくらい続くとは言えません。除菌に利用するアルコールの濃度や消毒薬の成分によって変わります。また、細菌の種類によっても効果は違うので注意をしましょう。
新型コロナウイルスはアルコールによる除菌が効果的ですが、ノロウイルスへの効果は低いです。除菌の方法や対象ウイルスによっても異なるので、効果をひとまとめにはできません。

 

ただ部屋を消毒するときは、効果の持続が期待できる「銀イオン」を含む除菌製品が有効と発表されています。一般的なアルコール除菌は蒸発が早いです。すぐに蒸発することで除菌効果が薄れます。銀イオン系を含んだ消毒薬製品は、菌を不活性化する効果が期待できることから、持続時間が長引くのです。

 

中には繰り返し除菌することで、ドアノブなどにコート膜を形成する製品もあります。長時間の効果を求めるのならば、銀イオン系を含んだアルコール除菌がおすすめです。

 

抗菌対策の頻度

 

抗菌対策の頻度

 

抗菌とは、菌が住みにくい環境をつくることです。除菌をすることで菌の繁殖を抑制できる空間をつくります。厚生労働省では、具体的な頻度を発表していません。「こまめな消毒が必要」と、発表をしています。では「こまめ」とはどのくらいの頻度を指すのでしょうか。人や環境によって抗菌対策の頻度は異なります。手や指の除菌に関しては、次の行動をするときに手洗いや消毒を行うべきです。

 

ココがポイント

  • 食事をする前
  • トイレに行ったとき
  • コンタクトレンズを装着、もしはく外すとき
  • メイクをする前と落とすとき
  • 外から帰ってきたとき

 

1日に何回と決めず、上記の行動をする前は手や指の除菌を行いましょう。コンタクトレンズやメイクは接触感染のリスクが高まります。行動をする前に、手や指を清潔にしておくべきです。また、爪や指をかむ癖を持っている人はいませんか?すぐに目をこする癖を持つ人もいます。もし手にウイルスが付着をしていたら、感染のリスクが高いです。頻繫に除菌してくださいと言いたいところですが、過度に意識するのもよくありません。癖を意識して直すのが最善の方法です。

 

物品への抗菌対策の頻度は1日に1回は行いましょう。アルコール除菌方式で拭き取りを行います。拭き取りをする際は、先ほど解説した銀イオン系のアルコール除菌がおすすめです。
また、食事をするテーブルは1日1回ではなく、食事をするたびの除菌が推奨されています。メイクをする前も手や指を除菌するだけでなく、化粧台などもアルコール除菌で吹き取りをしておくと安心です。

 

除菌や抗菌対策をするべき場所

 

除菌や抗菌対策をするべき場所も確認しておきましょう。手や指を除菌するときも、手のひらだけで終わらせる人がいます。除菌するべき場所を、しっかりとおさえておくことが大切です。お店に入る前にアルコール除菌が用意されています。手のアルコール除菌は次の手順で行いましょう。

 

  1. 石鹸で手を洗いしっかりと乾かす(外出から自宅へ戻ってきたときのみ)
  2. 指を曲げ手の平で液を受け止めやすくする
  3. ポンプを押し切りアルコールを十分に手のひらへ出す(目安は3ml)
  4. 左右の手のひらをすり合わせる
  5. 指先を別の手のひらで擦る(左右順番に行う)
  6. 手の甲を逆の手のひらで指を間に挟みながら擦る(左右順番に行う)
  7. 両手を手のひらで組んで指の間を擦る
  8. 親指を別の手で包み込み擦る(左右順番に行う)
  9. 手首を擦る(左右順番に行う)
  10. 両手を合わせアルコールが乾くまで擦る

 

簡単に済ませている人が多いですが、爪の先から手首まで除菌するのが大切です。アルコールは、手がびしょびしょになるまで付けなければ効果が期待できません。手全体にいきわたるよう除菌します。真面目に除菌するには30秒から1分程度が必要です。また爪も、ウイルスが間に入らないよう短くしておきましょう。

 

物品で除菌作業が必要な場所は次のとおりです。

除菌作業が必要な場所

  • ドアノブ
  • テーブル(机)
  • スイッチ
  • エレベーターのボタン
  • 手すり
  • トイレの便座

 

1日に1度は上記の場所をアルコールで拭き取ります。ただ企業の規模や業務内容、家庭ならば生活習慣によって除菌が必要な場所も異なるので注意をしてください。意識をしながら1日行動をして、除菌が必要な場所を確認しながら過ごしてみましょう。

 

最近は、入り口を自動ドアに変更するコンビニエンスストアが増えました。手で触る機会を減らしています。規模の高い企業は、自動ドアの採用を検討するべきです。

 

まとめ

 

「除菌の効果はどのぐらい続く?抗菌対策の頻度」について解説をしました。除菌の効果は、利用するアルコールや場所によって異なります。市販の除菌剤を利用するときは、商品の説明をよく読んでから活用しましょう。

 

物品に関する抗菌対策の頻度は1日に1回が目安です。手や指の除菌は、目や口の付近を触れる動作をするときに行っておきましょう。外から家や建物の中に入るときも必要です。「すればいいんでしょ」ではなく、効果的な方法で除菌することを心がけましょう。

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