「喫茶店やカフェの除菌、消毒すべき場所」で悩まれている人はいませんか。Withコロナに伴い、経済活動を進めながら感染対策を講じる状態が求められるようになりました。喫茶店やカフェを営んでいる人は、漫然と対策を進めるのではなく、理解した上で施すことが望ましいです。まずは、喫茶店やカフェでの除菌、消毒すべき場所を確認しておきましょう。
そこで今回は「喫茶店やカフェの除菌、消毒すべき場所は?」について解説をします。喫茶店とカフェの違いと合わせて参考にしてください。
喫茶店とカフェの違いとは?
喫茶店とカフェの違いは営業区分です。イメージにも違いがありますが、個人差がでてしまいます。明確に違うといえるのは営業区分です。
営業区分
- 喫茶店:喫茶店営業
- カフェ:飲食店営業
喫茶店とカフェには、営業許可の違いがあります。喫茶店は申請により喫茶店営業許可を取得することで始められますが、カフェは飲食店営業許可の申請が必要です。
喫茶店(喫茶店営業許可)
- 酒類の提供は禁止
- 調理はNG(茶菓子のみ)
カフェ(飲食店営業許可)
- 酒類の提供ができる
- 調理した食事の提供が可能
基本的な違いは上記のとおりです。他にも用途地域と面積制限の違いもあります。例えば第二種低層住居専用地域の場合、喫茶店を開業するなら店舗床面積が15㎡以下で2階以下ならばOKです。しかしカフェの場合は、兼用住宅でお店が50㎡以下かつ建物の延べ面積の2分の1未満で2階以下でなければいけません。
内容からもわかるとおり、喫茶店は小規模でも運営ができます。喫茶店が持つイメージは次のとおりです。
喫茶店が持つイメージ
- 個人経営
- 幅広く扱わず専門店が多い
- 落ち着いたレトロを感じる雰囲気
小規模のお店が多いので、カフェよりも除菌消毒がしやすいです。お酒類の提供がないのも感染対策によい影響をもたらします。
カフェは上記と真逆なイメージです。店舗規模が大きいことからチェーン店が多く、欧米文化を意識しているお店が想像できます。椅子やテーブルなどにもこだわりが強く、除菌消毒が大変そうです。飲食の幅も広いので、より丁寧な除菌消毒が必要になります。
喫茶店やカフェの除菌、消毒すべき場所は?
それでは喫茶店やカフェの除菌、消毒すべき場所について解説をします。除菌や消毒で利用するのは次のとおりです。
除菌や消毒で利用するもの
- アルコール消毒薬
- 家庭用塩素系漂白剤
- 中性洗剤
喫茶店やカフェの除菌消毒には、厚生労働省が公表している薬剤の利用をおすすめします。
テーブルやカウンター
テーブルやカウンターは、お客様が利用された後に必ず除菌消毒を行いましょう。アルコール消毒や次亜塩素酸ナトリウムでの除菌消毒がおすすめです。
テーブルやカウンターを除菌消毒するときは、机上にあるものすべてをいったんどかし、除菌消毒漏れがおきないよう注意をしましょう。喫茶店やカフェは小さい子どもが来店することもあります。いろいろなところを触った子どもが、口の中に手を入れたら大変です。テーブルと物の隙間に潜むウイルスすべてを除去するイメージで除菌消毒をしてください。
まれに、薬剤を吹きかけただけで終わらせるお店もあります。吹き付けるだけでは除菌消毒としての効果が薄いです。薬剤を吹き付けたあと、キレイな布やペーパーで隅々まで拭き掃除を行いましょう。
テーブル上にあるもの
テーブルの上にあるものも除菌消毒が必要です。置いているものはお店によって異なります。すべてのものを拭き掃除してください。
可能ならば、お客様が座られた後に調味料を運ぶスタイルがおすすめです。誰も座っていないテーブルやカウンターの上には、アクリル板のみが置いてあります。お客様が帰られたら、利用した調味料はバックヤードに持ち帰り除菌消毒をしてください。来店されたら運ぶ方法です。より安全な方法ですが、いくつかの問題があります。
ココに注意
- 普段テーブルに置いてある調味料を保管する場所の確保
- 手間が増える
- 運び忘れるとクレームにつながる
上記の問題が生じますが、来店するお客様の目線で見るとお店に対し安心感を抱きます。対策をしっかりと行っているイメージを与えることもできるので取り組んでみましょう。
また、テーブルに設置されたアクリル板もお客様が帰られた都度、除菌消毒を実施しましょう。アクリル板は飛沫感染を防ぐのが目的です。ウイルスが付着をしています。「触らないから大丈夫でしょ」と思われるかもしれませんが、触る人が多くいるのが問題です。
家族で来店したからといってアクリル板を外す人もいます。アクリル板を触った手でそのまま食事を始めれば、感染する可能性が高まります。「触る人はいないでしょ」と決めつけず、その都度、除菌消毒を行うようにしてください。
レジ回り
レジ回りも定期的に除菌消毒すべき場所です。その都度実施せずとも、定期的に除菌消毒を行いましょう。
レジ回りに設置されたアクリル板やビニールカーテンに触れる人はまずいません。レジで支払うときは、ほとんどの人がマスクをしています。テーブルやカウンターと違い、飛沫が飛び散るリスクが低い場所です。しかし従業員は声を出します。レジを複数の人が対応する場合は定期的な除菌消毒が必要です。
トイレ
トイレも除菌消毒すべき場所のひとつです。規模の大きいカフェは清掃する時間が決まっていることでしょう。清掃するときに除菌消毒も行います。規模が小さい喫茶店の場合、清掃回数が少ないかもしれません。除菌消毒をするためにも清掃回数を普段よりも増やしてください。
掃除をするときは手袋やマスクを着用します。普段行っている掃除をしたあと、薬剤を噴出し拭き掃除をしてください。噴出だけで終わらせると効果は半減以下です。また、水道に蛇口を採用している場合はこまめな除菌消毒を心がけましょう。蛇口からの感染が疑われる事例がいくつかあります。水道にセンサーを利用していないお店の場合は、蛇口の除菌消毒に注力が必要です。
漫画喫茶やネットカフェで除菌消毒すべき場所
漫画喫茶やネットカフェは、通常の喫茶店やカフェ以上に注意が必要です。漫画喫茶やネットカフェは、お客様が店内を移動します。セルフサービスも多いことから、一般的な喫茶店やカフェよりも除菌消毒が必要です。
消毒が必要な箇所
- 本の返却場所
- 利用後のブース
- ドリンクバー
- エレベーターや階段の手すり
一般的な喫茶店やカフェにはない場所が、漫画喫茶やネットカフェにはあります。ドリンクサービスもセルフのお店が多いです。セルフサービスの場合は、定期的に除菌消毒を行わなければいけません。
利用後のブースの除菌消毒も重要です。パソコンが設置されている場合は、キーボードの除菌消毒も行いましょう。閉ざされたブースの中でマスクを利用する人は滅多にいません。使用後のブースは、隅々まで行き届いた除菌消毒が必要です。また、大きなお店の場合はプラスアルファのサービス場所にも注意をしましょう。
ココに注意
- カラオケ
- マッサージチェア
- ビリヤード
- ダーツ
- シャワールーム
- ランドリールーム
規模が大きくなるほど、いろいろなサービスを提供しています。定期的に除菌消毒を施しましょう。
まとめ
「喫茶店やカフェの除菌、消毒すべき場所は?」について解説をしました。飲食店営業をしているカフェや規模が大きい漫画喫茶など、お店によって除菌消毒の大変さは異なります。除菌消毒のルールを定め、定期的に施すことが大切です。
ルールを作ったら、守れる環境づくりを心がけましょう。スタッフ不足による「ついうっかり」を起こしては意味がありません。無理のない環境づくりに気を配ることも大切です。