新型コロナウイルス消毒は薬剤噴霧だけで大丈夫だと思っていませんか?

除菌・抗菌の知識

新型コロナウイルス消毒は薬剤噴霧だけで大丈夫だと思っていませんか?

 

新型コロナウイルス消毒は、薬剤噴霧だけで大丈夫だと思っていませんか?結論から言うと薬剤噴霧だけでは足りません。では薬剤噴霧だけで大丈夫と思っている人がいるのはなぜでしょうか。それはSNSによるデマの拡散や誤解などが関係しています。

 

新型コロナウイルスの発生から数年経過し、だんだんと情報が精査されてきました。ただそのような中でも、適当な作業でお金をいただく悪質な業者がまだいます。除菌業者に依頼をする場合は、信頼できる業者を見つけるべきです。

 

薬剤噴霧だけで除菌作業をする業者には注意をしましょう。詳しく解説をします。

 

薬剤噴霧とは?

 

薬剤噴霧とは?

 

噴霧(ふんむ)とは、液体を霧状にして噴射することを指します。薬剤噴霧は、噴射する液体に薬剤を使用することです。人がいる環境で薬剤噴霧を行うのは危険とされていますが、除菌業者はウイルス対策として提供をしています。

 

厚生労働省は薬剤噴霧を推奨していない?

 

厚生労働省は、人がいるところでの薬剤噴霧を推奨していません。新型コロナウイルスが拡大するなか、SNSによるデマの拡散も目立ちました。拡散された主なデマは次のとおりです。

 

拡散された主なデマ

  • 度数の高いお酒を飲めばウイルスが体内で死滅する
  • タバコを吸えば予防になる
  • コロナは57度以上で死滅するのでお湯をたくさん飲む
  • 塩水でのうがいが予防になる

 

今思えば、「なぜ信用したのだろう?」という内容ばかりです。何の根拠もないデマがSNSで次々に拡散されました。ただ真実が拡散されることもあるので、内容の見極めが必要です。見極める方法として有効なのが、信頼できる機関からの発表ではないでしょうか。

 

そのため、消毒方法の有効性に関して、消費者センターに質問を投げかける人もいました。質問のなかで多かったのが「次亜塩素酸水による薬剤噴霧」の有効性です。厚生労働省は、次亜塩素酸水による薬剤噴霧について次のように発表をしています。

 

「消毒効果を有する濃度の次亜塩素酸水を吸い込むことは、推奨できません。」

 

消毒効果を有するほどの次亜塩素酸水は、人体にも悪影響がでる可能性があるそうです。厚生労働省は「薬剤噴霧を推奨しない」のではなく、「人がいるところでの薬剤噴霧を推奨しない」と発表をしました。

 

薬剤噴霧の危険性と誤解

 

厚生労働省は、次の薬剤噴霧を危険と発表しています。

 

ココに注意

  • アルコールによる薬剤噴霧:引火性の危険
  • 除菌効果を謳う商品の薬剤噴霧:眼や皮膚への不着や吸引による健康被害

 

上記の危険性を考えると、一般家庭で素人が薬剤噴霧を普通に行うのはためらいます。しかし、人がいないところでプロが薬剤噴霧を行えば消毒が完了するという誤解も生じました。
厚生労働省は、主に次の薬剤がコロナウイルスに良いとも発表をしています。

 

薬剤

  • アルコール消毒液
  • 次亜塩素酸ナトリウム水溶液
  • 界面活性剤
  • 次亜塩素酸水
  • 亜塩素酸水

 

上記を利用して薬剤噴霧をすれば、ウイルスが完全に死滅すると誤解をする人もいました。吸引すると健康被害があると聞いたことで「ウイルスに絶対的な効果がある」と思い込んだのです。殺虫剤と同じような感覚かもしれません。またちょうどそのころ、防護服で完全装備をした人が白い煙をまき散らす映像がよく流れました。

 

それらの影響で、除菌業者が行う薬剤噴霧に絶対的な安心感を持つ人が増えたのです。

 

新型コロナウイルス消毒は薬剤噴霧だけでは足りない

 

新型コロナウイルス消毒は薬剤噴霧だけでは足りない

 

コロナウイルス問題が生じてから、除菌業界に参入する個人や会社が増えています。ウイルス対策のためには必要な仕事なのでありがたいことですが、簡単に作業を終わらす業者が多いのが問題です。
防護服で白い煙をまき散らす姿を見るだけで、「完全に除菌されている」と思い込みます。しかし、薬剤噴霧だけでは足りません。薬剤噴霧だけで済ますのはとても簡単で、短時間の作業で終わります。情報と見た目で納得できるので、除菌作業の有効性を信じて疑いません。しかし、実際は見えない粒子のウイルスが噴霧の勢いで飛散するだけの作業です。

 

ウイルスを不活性化するためには、薬剤噴霧のあとに手作業を施さなければいけません。散布された薬剤が乾く前に、ウイルスに直接効果がはたらくよう拭き上げ作業を行います。次のような業者は、依頼をする前に相談をしましょう。

 

ココに注意

  • 価格が非常に安い
  • 作業が短時間
  • 薬剤噴霧しか説明をしない

 

除菌業者が、「薬剤の性能が高いので噴霧のみで大丈夫」と説明をするかもしれません。厚生労働省も、性能に関しては消費者の判断で利用を考えるべきとしています。ただ現段階で、人の手による拭き上げ作業以上に除菌効果が期待できるものはありません。勢いよく噴霧してもウイルスをまき散らすだけです。作業に疑問を抱いた場合は、「拭き上げはしないの?」と確認をとるようにしましょう。

 

新型コロナウイルス消毒で薬剤噴霧の他に最低限必要なこと

 

新型コロナウイルス消毒を薬剤噴霧だけで済ます業者はおすすめできません。これから紹介する最低限必要なことが組み込まれている業者を選ぶようにしましょう。

 

殺菌効果の高い消毒方法

 

殺菌効果の高い消毒方法を紹介している除菌業者に依頼をしましょう。プロに依頼をするのですから、他とは違う効果の高い消毒方法を提供する業者がおすすめです。

 

ココがおすすめ

  • オゾン除菌
  • 次亜塩素酸除菌
  • 次亜塩素酸ナトリウム水溶液

 

ホームページ上では、各業者がいろいろな消毒方法を紹介しています。よく見かける消毒方法が上記の3つです。どこまで信頼できるかは、厚生労働省も言っているとおり消費者の判断です。除菌業者に相談をして「これなら信頼できる」という業者に依頼をしましょう。

 

多くの実績やテレビでの紹介など、信頼度の判断はまちまちです。よく業者の話を聞き、違和感を覚えたら質問をして、納得をしてから決めることをおすすめします。

 

拭き上げ作業

 

先ほど説明したとおり、薬剤噴霧だけでは除菌ができません。除菌作業で絶対に必要なのが丁寧な拭き上げです。ウイルスの粒子は手作業で丁寧に除菌をしなければ、安全とは言えません。薬剤噴霧だけでは次の場所にウイルスが残ります。

 

場所

  • 天井や棚の上などの高い場所
  • 動かして利用するもの(ノートパソコンなどの下)
  • 凹凸がある細かい隙間

 

安全性の高い除菌作業とは、できるだけウイルスを取り除くことです。そのためには、除菌剤を利用して接触をする箇所を拭き上げなければいけません。テーブルはもちろんのこと、椅子も一脚ずつ丁寧な拭き上げが必要です。窓や壁、天井なども除菌剤を使用して、くまなく拭き上げます。

 

実績が豊富な業者に依頼をするのはなぜでしょうか。拭き上げ箇所を見落とさない経験値の高さも理由のひとつです。気がつかない場所も丁寧に作業してくれる除菌業者は信頼できます。

 

光触媒の散布

 

光触媒は、ウイルスを分解する効果が期待できる環境浄化材料です。光触媒で物をコーディングしておくと、ウイルスが付着したとき不活性化してくれます。新型コロナウイルスにも効果があると言われているのがポイントです。拭き上げ作業で除菌をしたあとに、接触感染を防ぐため光触媒で物にコーディングを施す業者をおすすめします。光触媒散布が作業工程の中にあると安心です。感染リスクを下げてくれます。

 

まとめ

 

薬剤噴霧について解説をしました。薬剤噴霧だけでは除菌作業は足りません。薬剤噴霧も含め、丁寧な作業が求められます。テレビでたまに見かける、いたるところにまき散らすような薬剤噴霧だけの作業は丁寧から程遠いです。

 

除菌業者に依頼をするときは、作業内容を確認しましょう。まずは相談をし、信頼できるかを見極めることが大切です。少しでも不安を抱いた場合は、別の業者にも相談をして比較をしてください。

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