除菌前後のATP(アデノシン三リン酸)検査とは?

除菌・抗菌の知識

除菌前後のATP(アデノシン三リン酸)検査とは?

 

「ATP(アデノシン三リン酸)検査」という言葉を聞いたことはありますか?あまり聞きなれない言葉です。食品加工の工場や、衛生管理が必要な場所で働いている人以外は、まず聞きません。

 

ただ最近は新型コロナウイルスの蔓延に伴い、ATP検査を気にする人が増えました。ATP検査を実施すると、その場の菌の量を数値で確認できます。ウイルスが恐ろしいのは、目に見えないからです。ATP検査は、目に見えない菌の量を数値にして示します。新型コロナウイルス対策に役立つ検査です。

 

そこで今回は「ATP(アデノシン三リン酸)検査とは?」について解説をします。新型コロナウイルス対策で悩んでいる人は参考にしてください。

 

除菌前後のATP(アデノシン三リン酸)検査とは?

 

除菌前後のATP(アデノシン三リン酸)検査とは?

 

ATP(アデノシン三リン酸) 検査は、清浄度検査のひとつです。ATPを利用して物質が清潔かどうかを確認します。まずはATPについて確認をしていきましょう。

 

ATPとは?

 

ATP(アデノシン三リン酸)は、すべての植物や動物、微生物に存在する化学物質です。アデノシン(adenosine)とリン酸(phosphoric acid)により構成されています。リン酸の分子は3つあることから頭文字にtriが加えられ、ATP(adenosine triphosphate)と省略して呼ぶのが一般的です。

 

ATPは生物体のあらゆる場所に存在しています。とくに筋肉に多く存在し、エネルギーを貯蔵したり使用する際の媒体となる物質です。ATPはすべての生物に存在します。理由は、生物が活動するのに必要不可欠な物質だからです。

 

ATP(アデノシン三リン酸)

  • 細胞の増殖
  • 筋肉の収縮
  • 光合成
  • 呼吸及び酵母菌の発酵

 

ATPは、上記の代謝過程でエネルギー供給をするために必要です。地球上のすべての生物の生命活動を維持する役目があります。鉄や銅といった金属などには存在しません。

 

ATP検査とは?

 

ATP検査は、ATPふき取り検査と呼ばれることもあります。測定の原理は、ホタルの生物発光原理を応用した方法です。測定したい箇所をふき取ったあと、専用試薬で化学反応を発生させます。ATPの量が多ければ、強く光り数値が高くなる仕組みです。ATP検査は専用の機器を用いて次のとおり行います。

 

  1. 検査をした場所の表面を湿った綿棒で拭く(10×10cm角)
  2. 綿棒をチューブへ入れ液体試薬に浸すことでサンプルを活性化させる
  3. 測定機に入れ測定を開始

 

製造する測定機器メーカーによって若干の違いがあるので注意をしましょう。上記は一般的な測定の流れです。専用キットや機器があれば、だれでも簡単に測定が行えます。

 

除菌前後のATP検査の必要性

 

除菌前後にATP検査を行う理由は、除菌作業が正しく行われているかの確認です。想像してみてください。「作業は完了しました」と言われても、実際に終わったかどうかはわかりません。菌やウイルスが目に見えないのが原因です。

 

「実際に作業をした現場を見たから安心」と思われるかもしれませんが、本当にそうでしょうか。言い方は悪いですが、よくないことを考える人は少なからず存在しています。除菌に利用する薬剤の中身がほとんど水と変わらない成分だとしたら気がつくでしょうか。作業中の姿からはわかりません。

 

以前、住まいの耐久性が落ちているといって床下に入り、適当な措置をして多額の請求をするニュースをよく見かけました。同じような手口を除菌作業で行う業者もあるのです。確認できないことをいいことに、ひどい金額を請求する業者もいました。

 

除菌前後のATP検査は、作業が正しく行われたことの証明です。ATPは、先ほど説明したとおり、すべての生物に存在しています。清掃をしたあとAPSの数値が大きく減少していなければ、除菌が完了したとは言えません。

 

ATPは、有機物である生物や生物の痕跡に含まれています。薬剤噴霧だけを行う業者は、生物の痕跡の排除ができません。勢いよく噴霧される薬剤により死滅した菌を含め、ただまき散らしただけで終わります。拭き上げなどによる丁寧な除菌作業をしなければ、ATP検査の数値は大きく下がりません。除菌前後のATP検査は、除菌業者が丁寧に作業をされたかどうかを見える化するために必要です。「やりました」「はいわかりました」で終わるのは、手を抜く業者を増やします。正しい除菌業者が正しく評価を受けるためにも、除菌前後のATP検査は必要です。

 

ATP検査の対象

 

ATP検査の対象

 

ATP検査は、新型コロナウイルスの専用の検査ではありません。新型コロナウイルスの蔓延により聞かれる機会が増えた言葉ですが、以前から様々な場所で利用されてきた信頼度の高い検査です。

 

例えばここ

  • 食品加工工場
  • スーパー
  • ファーストフード店
  • ホテル
  • 給食センター
  • 医療機関関連施設

 

上記はほんの一例です。ATP検査は、長い期間を経て確かな実績を構築した検査方法なので、結果には信頼性があります。新型コロナウイルスの蔓延により急遽できた検査ではありません。新型コロナウイルスの蔓延に伴い、「ウイルスを99%死滅」といった商品PRを見たことはありませんか?ウソとまでは言えませんが、根拠が乏しい宣伝をする商品も数多く存在しています。

 

「ATP検査も同じような感じがする」と思った人はいませんか?安心してください。ATP検査は、検査機器を用意して正しく検査すれば、間違いのない結果を知らせてくれます。目に見えない菌の量を教えてくれる検査です。

 

ATP検査が感染予防には必要

 

新型コロナウイルスの感染予防にはATP検査が必要です。新型コロナウイルスの感染経路には、「飛沫感染」「エアロゾル感染」「接触感染」などがあげられます。感染予防で必要なのは、これらの感染経路を遮断することです。

 

感染経路

  • タッチ式の自動ドア
  • 手すりやドアノブ
  • トイレ
  • 机や椅子

 

多くの人が触るであろう上記のようなものに、接触感染対策を施すことで感染リスクを下げるのが予防です。そのために除菌剤を利用してこまめな拭き掃除を行います。
最近になって光触媒が注目を集めるようになりました。光触媒は紫外線を受けることで、周囲のウイルスを無活性化する物質です。ドアノブや手すりなど多くの人が頻繫に触る場所へ、光触媒コーディングを施すことでウイルスの不着を防ぎます。無毒化することで、接触感染を抑える除菌対策です。

 

しかしコーディングをするにせよ、ウイルスが限りなく少ない状況を確認できなければ意味がありません。そこで活躍するのがATP検査です。見えない菌の存在を数値で見られるようにすることで、感染予防につなげます。

 

残念ながら、よほどの関係性がない限り信頼性は高まりません。始めて依頼をする業者は疑ったぐらいがちょうどよい時代になりました。新しく依頼をする場合は、信頼できるかを確認しましょう。自らATP検査を実施している業者は信頼度が高まります

 

まとめ

 

「除菌前後のATP検査」について解説をしました。安心して生活するには、ATP検査のような見える化が必要です。菌の存在が減ったと確認することで、安心感が高まります。

ATP検査の測定機器はネットでの購入が可能です。値段は10万円程度で販売されています。自分が検査をしながら、毎日確認をしたいという人には購入もおすすめです。しかし、常に使い続ける機器ではありません。それよりはATP検査を実施する除菌業者への依頼を検討する方がおすすめです。除菌前後のATP検査を実施し、作業結果の見える化を推進する業者が信頼できます。

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