新型コロナウイルスの蔓延で注目を集めた「オゾン除菌」の導入を検討している人はいませんか。空気中にも含まれているオゾンは、除菌と脱臭の効果があります。ウイルス感染の予防効果も期待できることから、多くの医療現場や施設などで活用されている注目の気体です。
しかし、「どうしてオゾン除菌が期待できるのだろう、体に危険はないの?」といった疑問を持たれる人もいます。「オゾン除菌は気になるけど、本当に効果が期待できるのかな?」と言った不安を抱いている人は、事前に確認して納得をしておくべきです。
そこで今回は「オゾン除菌とは?期待できる効果と感染が起こりづらい環境作り」について解説をします。オゾンのメリットや危険性と合わせて参考にしてください。
オゾン除菌とは?
オゾン除菌とは、オゾンを発生させる機器や装置を利用して除菌を行う措置のことです。オゾンは空気中に含まれる気体のひとつで、除菌と脱臭の効果に定評があり、多くの場所で活用されています。オゾンと言えばオゾン層ではないでしょうか。オゾン層は、太陽から送られてくる紫外線を吸収する役割を担っています。生物が生きるうえでオゾン層は欠かせません。オゾン層が破壊されていることで、下記の心配があげられています。
ココに注意
- 皮膚がん
- 白内障
- 免疫機能低下
オゾンは、空気中にもわずかに含まれています。大気を浄化してくれるオゾンが地球を優しく包んでいることで、上記の不安を和らげているのです。オゾンは生命を保護する役割を担っています。そのオゾンガスを人工的に生成することで、除菌や脱臭効果を得るのがオゾン除菌です。
- 医療現場
- 手術室
- 処置室
- お年寄りや子どもが集まる施設
主に上記のような場所でオゾン除菌は活躍しています。新型コロナウイルスが騒がれている今だからこそ、注目を集めている除菌方法です。
オゾン除菌で期待できる効果
オゾン除菌で期待できる効果を確認しておきましょう。
期待できる効果
- ニオイを元から絶つ脱臭力
- 除菌やウイルスの除去
- 防カビ効果
- 花粉を不活性化させる
オゾン除菌には上記のような効果が期待できます。消臭効果により、虫が嫌がる環境をつくる除去効果も魅力です。ウイルスにも効果が期待できるといわれており、感染が起こりづらい環境作りにも活躍をしています。
オゾン除菌の働きや利用するメリット
オゾン除菌はどうして除菌や脱臭効果があるのでしょうか。オゾン除菌の働きとメリットを知っておきましょう。
酸化分解能力と安全性が高い
オゾンは酸化能力が高い気体です。酸化とは、光触媒のひとつで光エネルギーを吸収することで除菌やニオイを取り除きます。フッ素に次ぐ酸化能力があり、塩素の約6倍です。しかもフッ素や塩素よりも危険性が低いと言われています。
オゾンの分子式は「O3」です。酸素は「O2」なので、素体(最も基本的な可換体)が同じ酸素原子ということがわかります。菌やニオイを発する物質があると、オゾンは酸化を始め、原子を分解させることで酸素となるのです。オゾンから分離された原子は菌などと融合し酸化します。酸素だけが残ることから、残留性が低く安全性が高いというわけです。
オゾンは、除菌と脱臭効果を持ちながらも安全性の高い気体なので、安心して活用ができます。オゾン除菌を採用するメリットのひとつです。
利用が安心
オゾンの安心が裏付けられる事実は他にもあります。
ココがポイント
- オゾンは自然界(森林では濃度が高い)に微量だが存在している
- 水道水の殺菌に利用されている
- 食品添加物として認可されている
除菌能力に優れているので、「人体に影響はないの?」と思われる人もいることでしょう。しかし濃度が適正ならば、極めて安心な気体です。水道水や食品など、人の体内に入るものにもオゾンは利用されています。安全性の高さはメリットです。
空気清浄機よりも広範囲に活躍
オゾン除菌と似たような働きをする家電に、空気清浄機があります。空気清浄機も除菌や脱臭効果が期待できる機器です。ただ比較をすると、オゾン発生装置は空気清浄機よりも広範囲にわたって活躍すると言われています。
空気清浄機は、周囲の空気を吸引し内部のフィルターを通すことで空気をキレイにする家電です。菌やウイルスは空気清浄機の内部に留まることから、定期的な手入れを必要とします。吸引できない空気はキレイにならないことから、効果が期待できる範囲がオゾン除菌よりも狭いです。
オゾン除菌は、オゾンガスを発生させることで除菌をします。内部ではなく、空気中で除菌をすることから、空気清浄機よりも広範囲です。オゾンが届けば天井や壁の裏まで行き、そこで酸化分解を行います。
空気清浄機よりも広範囲に効果の期待ができるのはメリットです。多くの現場で利用されているのにもうなずけます。
薬剤や原材料が不要なので管理は簡単
オゾン発生器や発生装置に薬剤や原材料は不要です。オゾンは、機器を動かす電気と空気があれば発生します。フィルターを交換する手間や、薬剤や原材料を管理する手間がないのもメリットです。
家庭でも簡単に利用ができます。安全性も高いことから、楽に安心して活用できるのはオゾン除菌のメリットです。
オゾン除菌による感染が起こりづらい環境作り
オゾン除菌を利用すれば感染が起こりづらい環境を作れます。新型コロナウイルスの感染拡大により、オゾン除菌が注目を集めました。新型コロナウイルスに対しても、効果が認められたのが理由です。
ウイルスにも効果がある
感染が起こりづらい環境づくりに必要なのが、ウイルスの不活性化です。オゾン除菌は、下記のウイルスの不活性化に活躍すると言われています。
不活性化に活躍
- 新型インフルエンザ
- 新型コロナウイルス
- 季節型インフルエンザ
- 強毒性鳥インフルエンザ
新型コロナウイルスが感染拡大した直後は、オゾン除菌の有効性が認められておらず賛否両論でした。年数が経ったことで研究が進み、オゾン除菌は新型コロナウイルスに影響を与えるといった研究結果を、医科大学などでも発表をしています。
オゾン除菌は、感染が起こりづらい環境作りに欠かせません。
オゾンの危険性を知っておくのも重要
オゾン除菌の安全性を解説してきましたが、濃度が高くなると危険もあるので注意をしましょう。
ココに注意
- オゾンが発生する際にニオイがするので換気が必要
- オゾン濃度が高くなると気分を悪くする
- 視覚低下の症状
一般的に販売されているオゾン発生器やオゾン発生装置は、高濃度にならないので安心してください。しかし無人化での利用を目的とした機器もあります。購入する際は注意をしましょう。
厚生労働省も、人体に影響を及ぼすような高濃度での使用は危険と発表をしています。ただし濃度が0.1ppm以下ならば人体への悪影響はほとんどありません。機器選びの際に注意をしておけば危険性は抑えられます。
オゾン除菌とは?期待できる効果と感染が起こりづらい環境作り:まとめ
「オゾン除菌とは?期待できる効果と感染が起こりづらい環境作り」について解説をしました。オゾン除菌は、ウイルスの不活性化に期待ができます。感染が起こりづらい環境作りに必要です。
オゾン除菌は、新型コロナウイルスの流行に伴い、注目を集めるようになりました。今では「病院」「高齢者施設」「保育施設」「福祉施設」などで活用されています。管理がお手軽なので、働いている人の手を煩わせないのも人気のひとつです。
感染が起こりづらい環境作りを目指しているのならば、オゾン除菌を検討しましょう。除菌や脱臭効果は、空気清浄機よりも広範囲です。高濃度にだけ注意をしながら、現在できるなかで最も良い環境作りをオゾン除菌で目指しましょう。