「空気清浄機から嫌なニオイがする」と悩まれている人はいませんか?空気清浄機は室内のホコリや菌を除去してくれる電化製品です。ただし室内から除去されたニオイの原因が消滅するわけではありません。空気清浄機の中に閉じ込めることで、室内の空気環境を良くします。
当然ながら、お手入れをせず放置をすれば空気清浄機の中のホコリや菌は飽和状態です。汚れがたまると嫌なニオイの原因になります。「面倒でついついサボってしまう」と心当たりのある人はいませんか。1年以上にわたり1度も掃除したことがないという人は、すぐにでもお手入れをしましょう。空気清浄機の嫌なニオイは重曹を使った掃除が有効です。
そこで今回は、重曹を利用した空気清浄機のお手入れ方法を解説します。空気清浄機のニオイが気になる人は参考にしてください。
そもそも重曹とは何?
重曹は鉱石の中に含まれている、「炭酸水素ナトリウム(科学名)」のことです。食塩と同じナトリウム化合物のひとつなので、小さい子どもがいる家庭でも安心して利用ができます。
炭酸水素ナトリウムは炭酸ナトリウムより比重が重いです。比重の重い炭酸ナトリウムソーダを、日本では「重炭酸曹達’(ソーダ)」と名付けました。順炭酸曹達を略して重曹と呼ばれています。
家庭で利用される重曹は主に「食用」と「掃除用」の2種類です。食用では、膨張剤や発泡剤として利用します。炭酸ドリンクを作るのも重曹です。冷やした水にクエン酸と重曹を入れると炭酸水が完成します。普通に飲むこともできる安心の素材です。
掃除用に利用される重曹は、食用よりも不純物が多いので口に入れることはできません。たた不純物が多い分、価格は掃除用の方が安く手に入ります。ドラッグストアやホームセンター、100円ショップでも購入が可能です。
掃除に重曹を利用するメリット
重曹の役割は汚れを落とすだけではありません。重曹は雑菌の繁殖を抑えることで消臭効果が得られます。空気清浄機から発せられる嫌なニオイを抑えるのに役立つ素材です。重曹は形状を変化させられます。さまざまな掃除に対応できるのがメリットです。
ココがメリット
- 重曹を粉のまま掃除に利用する
- 水分を加えペースト状で利用する
- 水に溶かしスプレーとして利用する
お手入れをする対象物により、さまざまな形状で掃除ができます。掃除にうってつけの素材です。しかし重曹を利用したことで変色をする物もあるので注意しましょう。ただ空気清浄機のお手入れには、重曹がおすすめです。
重曹を利用した空気清浄機の掃除方法
空気清浄機のお手入れに重曹はうってつけです。重曹を利用した掃除方法を確認しておきましょう。ただしここで紹介をするのは、重曹でお手入れができる空気清浄機のみです。空気清浄機の中には、水に浸すなどの掃除方法を禁止している製品もあります。必ず取扱説明書を確認してください。
重曹液の作り方
先ほど重曹は形状を変化させて掃除ができると解説をしました。重曹を吹き付けることでお手入れができる空気清浄機もあります。また、空気清浄機だけでなく別のお掃除にも利用できるので、事前に重曹液を作成しておきましょう。
- 水:1ℓ
- 重曹60g(大さじ4杯)
重曹液をつくる際の分量は上記のとおりです。上記を次の順番で処理していきます。
- 上記を鍋に入れてよく溶かす
- 十分に混ぜたら火にかける
- 常温まで冷やす
- 霧吹きなどに入れて利用する
沸騰した水に後から重曹を入れると発泡します。やけどの原因になるので、水の状態でよくまぜてから火にかけてください。霧吹きは100円ショップで売っているものでOKです。よく冷ましてから注いでください。
空気清浄機本体のお手入れ方法
空気清浄機本体が嫌なニオイを発していることもあります。空気清浄機本体が臭う場合は、雑巾と先ほど用意した重曹液を利用してお手入れをしましょう。
- 空気清浄機の電源をきる
- 空気清浄機本体からフィルターなどを外す
- 雑巾に重曹液を吹き付ける
重曹を粉のまま利用すると空気清浄機本体が傷つきます。必ず重曹液でお手入れをしましょう。生乾きでニオイのある雑巾を利用しても意味がありません。空気清浄機本体を掃除するときは、おろしたての雑巾などキレイな布を利用してください。
集塵と脱臭フィルターのお手入れ
集塵と脱臭フィルターは水洗い禁止のものが多いので、取扱説明書をよく確認してからお手入れをしてください。重曹での水洗いがOKの場合は、次の順番でお手入れするのが一般的です。
- 空気清浄機本体から集塵と脱臭フィルターを取り外す
- 先ほどの割合で重曹液をつくる
- フィルターを30分以上浸け置く
- フィルターを洗い流す
- 日陰で十分に乾かす
- 空気清浄機本体に設置する
浸け置くことで、汚れを浮かび上がらせます。フィルターは強くゴシゴシ洗うと破損する物が多いので注意をしましょう。浸け置きできないフィルターはクエン酸をしみこませた雑巾でたたき拭きするのも効果的です。
加湿フィルターのお手入れ
加湿機能付き空気清浄機の場合は、ニオイの原因が加湿フィルターのケースが多いです。加湿フィルターも重曹洗いがOKならば、脱臭フィルターと同じ方法でお手入れができます。ただニオイがかなりきつい場合は、重曹とクエン酸の合わせ技がおすすめです。
- 80度程度のお湯にクエン酸を小さじ1加えて溶かす
- 加湿フィルターに重曹の粉をふりかける
- 加湿フィルターにクエン酸水をくまなくかける
- 発砲するので3時間程度放置する
- 重曹やクエン酸が残らないようよくすすぐ
- 日陰で十分に乾かす
- 空気清浄機本体に設置する
冬場につかった加湿フィルターを、お手入れせず放置しているとニオイが発生します。ニオイがきつい場合は、重曹とクエン酸で掃除をするのが効果的です。
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給水タンクとトレーのお手入れ
加湿の水に水道水を利用している場合は水垢が発生します。水垢は、水道水に含まれるカルキやマグネシウムの結晶です。水垢は見た目とニオイが気になります。ツンとするニオイが気になる場合は、重曹とクエン酸を利用して掃除をしましょう。
- 給水タンクとトレーが入るバケツを用意する
- ぬるま湯にクエン酸を入れ溶かす
- バケツに給水タンクとトレーを入れて1時間ほど放置する
- 使い古しの歯ブラシなどを利用して汚れを落とす
- 水でよくすすぐ
- 清潔なタオルでよく拭く
上記の掃除方法で水垢は落とせます。水垢ではなく、使用後放置したことでカビが発生した場合は重曹の出番です。重曹水に30分程度浸け置くことでカビが落とせます。
給水タンクやトレーに付着している汚れごとに、利用するものを変更しましょう。
空気清浄機のお手入れに重曹を利用する際の注意点
重曹を利用して空気清浄機をお手入れする際の注意点は次のとおりです。
ココに注意
- 取扱説明書を必ず確認する
- 重曹の研磨作用に注意
- 肌荒れや手荒れに注意
- 重曹による変色に注意
重曹は粉の状態だとクレンザーに似ています。空気清浄機の本体を粉の状態でこすり洗いしてはいけません。研磨作用により本体が削られます。本体にキズが残る原因になるので注意をしてください。
また、重曹で肌荒れを起こす人もいます。重曹は天然由来の弱アルカリ性ですが、肌の弱い人が濃度の高い状態の重曹に触るのは危険です。ゴム手袋を準備しておきましょう。変色にも注意が必要です。木製や敷居などに重曹水が付着すると変色します。重曹水を利用するときはシートを敷くなどの対策をしてください。